ロコモティブ症候群と美肌にアスタキサンチン

運動機能を高めて「健康寿命」を延ばし、美容にも

矢澤 一良 著 2010.09.01 発行
ISBN 978-4-89295-806-9 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


内臓脂肪の蓄積を抑える

ロコモティブ症候群と美肌にアスタキサンチン

高脂肪食でも体重が抑制
アスタキサンチンは、メタボ対策にも最適です。前述したように、アスタキサンチンを摂取していると、体のエネルギー源として、糖より脂肪を優先して消耗する働きがあり、これは疲労回復に役立つとともに、体脂肪の減少にもつながります。
私たちの行なった動物実験を紹介しましょう。
マウスを高脂肪(一食あたりの脂肪分40%)のエサで4週間飼育しました。高脂肪のエサとは、人間でいうと、朝昼晩の三食、ハンバーガーとポテトフライを食べさせたような食事です。
その結果、マウスの体重は4〜6週間でどんどん増え、脂肪肝を発症。見事に内臓脂肪型肥満の状態となりました。ところが、高脂肪のエサにアスタキサンチンを混ぜて与えると、アスタキサンチンの投与量が多いほど、体重の増加が抑えられ、脂肪肝もみられませんでした(図)。
別の動物実験では、アスタキサンチンの投与で脂肪細胞のサイズが縮小したという報告もでています。

人の研究でも脂肪が減少
人を対象とした研究もあります。
肥満度を示すBMIが25(標準は22、25以上は肥満)を超えている36名(25〜65歳)を2群に分けて、一方にはアスタキサンチン入りの飲料を、もう一方には偽物の飲料をそれぞれ8週間飲んでもらいました。
その結果、アスタキサンチン入り飲料を飲んでいた人たちは、胴まわり断面の内臓脂肪と皮下脂肪の面積が明らかに減っていたといいます。


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