ロコモティブ症候群と美肌にアスタキサンチン

運動機能を高めて「健康寿命」を延ばし、美容にも

矢澤 一良 著 2010.09.01 発行
ISBN 978-4-89295-806-9 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


サケに豊富な「赤い」天然色素

ロコモティブ症候群と美肌にアスタキサンチン

ベータカロテンの仲間
アスタキサンチンは、自然界に広く存在する天然の色素です。
健康にいい天然色素としては、緑黄色野菜に豊富なベータカロテンがよく知られています。
じつはアスタキサンチンは、このベータカロテンと同じカロテノイドに分類される色素の1つです。カロテノイドの中でも、海産物に多く含まれているのが、アスタキサンチンの大きな特徴です。

サケとアスタキサンチン
海産物の中で、とくにアスタキサンチンを豊富に含んでいるのが、サケ(鮭)です。サケの身の赤い色は、まさにアスタキサンチンの色で、サケの卵のイクラが赤いのも、アスタキサンチンによります。
本来、サケは白身の魚です。それが川で生まれて海へ出て、成長する過程でエサからアスタキサンチンを補給し、筋肉にアスタキサンチンをどんどんためていきます。
そして、産卵のために川の激流をさかのぼる際、筋肉に蓄積したアスタキサンチンを上手に利用し、上流の産卵場所まで一気に泳いでいくのです。
上流にたどりつく頃には、筋肉中のアスタキサンチンはすっかり消耗しています。一部は卵(イクラ)へ移行して、産卵後、サケはもとの白い色に戻って死んでいきます。
サケの一生にアスタキサンチンは深く関わっているのです。
サケ以外では、タイの皮、エビ・カニの甲羅などにもアスタキサンチンが含まれています。


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