ロコモティブ症候群と美肌にアスタキサンチン

運動機能を高めて「健康寿命」を延ばし、美容にも

矢澤 一良 著 2010.09.01 発行
ISBN 978-4-89295-806-9 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


持久力の向上、疲労回復に最適

ロコモティブ症候群と美肌にアスタキサンチン

マウスの運動能力がアップ
ロコモを予防・改善するには、1章で紹介したように適度な運動を続け、足腰の筋骨を強く保つことが大切となります。
じつは、アスタキサンチンを日常的にとっていると、運動をするための持久力が高まったり、運動による疲れがすみやかに回復することがわかっています。私たちの行なった動物実験を紹介しましょう。
まず、実験用のマウスを特製のプールで毎日泳がせます。通常のエサのマウスでは1回に100〜120秒くらい泳げます。そこで今度は、アスタキサンチンをエサに混ぜて与え、同じ実験をしました。
その結果、4〜5週間でマウスの遊泳時間が2〜3倍にも延長されたのです(図)。しかも、血液中の疲労マーカー(乳酸)の量を調べたところ、アスタキサンチンを与えたマウスは少なく抑えられていました。
つまり、アスタキサンチンの投与で、マウスの持久力がアップし、疲れにくいからだになったと考えられます。




屈伸運動の回数が増えた
40名の男性(17〜19歳)を対象にした次のような研究もあります。
対象者を2つのグループに分けて、一方にだけアスタキサンチンを毎日とってもらいました。
そして半年後、3分間の自転車こぎのあと、負荷(42.5s)をかけてひざの屈伸運動をしてもらったところ、アスタキサンチンをとっていたグループのほうが、屈伸運動の回数が1.3倍も多かったといいます。


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