若返りとガン予防にビタミンE

成人病の温床「過酸化脂質」を抑制する

菅原 明子 著 1993.02.24 発行
ISBN 4-89295-317-2 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


心臓疾患を未然に防ぐ

若返りとガン予防にビタミンE

動脈硬化で起こる虚血性心疾患
成人病でガンに次いで死亡率の高いのが心臓病です。なかでも、動脈硬化によって起こる心臓病の代表的なものに虚血性心疾患があります。
この病気は、心臓に栄養を送る冠状動脈にコレステロールが沈着するなどして、その内腔が狭くなり血液の流れが悪くなるため、心筋に酸素を十分供給できない状態になるものです。
この虚血性心疾患を大きく分けると、“狭心症”と“心筋梗塞”があります。

狭心症の発作が危ない
激しい運動をした後や急に寒くなった時などに、胸に痛みが走り呼吸困難に陥る発作が狭心症です。
原因は、冠状動脈の動脈硬化により心筋の酵素が欠乏した“冠不全”という状態のとき、さらに運動等の外的要因で急激に心筋の酵素が欠乏することです。
発作は2〜3分で収まることが多いのですが、30分以上続く場合は心筋梗塞を疑って間違いないので、すぐに病院へ行きましょう。
狭心症の発作がたびたび起きたり、強くなる状態を心筋梗塞の前兆である「心筋梗塞前駆症」(切迫性心筋梗塞)といい、発作が外的要因とは無関係に1日の一定した時間に起こるものを「異型狭心症」といいます。

心筋梗塞の予防にビタミンE
心筋梗塞は狭心症が進行したようなもので、心筋が壊死した状態になることをいいます。
強烈な胸痛と発作、呼吸困難が長時間続き、ひどい場合はショック状態となって心不全などで死亡してしまいます。心筋梗塞は脳梗塞などの合併症も併発します。
このように、心臓疾患は症状の程度で呼び名は変わるこそすれ、いずれも動脈硬化がそもそもの引き金になっています。その意味で、ビタミンEの動脈硬化を防ぐ作用が役立ちます。


その他の各種ビタミン関連書籍