若返りとガン予防にビタミンE

成人病の温床「過酸化脂質」を抑制する

菅原 明子 著 1993.02.24 発行
ISBN 4-89295-317-2 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


血管に弾力をもたせ動脈硬化を予防

若返りとガン予防にビタミンE

血管を若く保つことが老化を防ぐ
老化はすべて血管からといわれます。血管を若く保つことが老化も防ぐ一番の近道なのです。
血管の老化現象の一つに動脈硬化があります。動脈硬化とは動脈内膜の肥厚、内膜と内膜下に脂肪が沈着して組織が断裂、また血管壁の組織化などによって内腔が狭くなり、血液循環障害を起こす一連の状態をいいます。
なかでも、動脈内膜に脂肪やコレステロール、カルシウムが沈着して起こる動脈硬化を「粥状動脈硬化」といいます。この粥状動脈硬化により、脳卒中(脳出血や脳梗塞)、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)などの成人病が引き起こされるのです。
粥状動脈硬化の原因は十分に解明されてはいませんが、遺伝、年齢、食生活などの各種の要因が組み合わさって、脂質代謝の異常を起こした場合になると考えられています。

動脈硬化と過酸化脂質の関係
粥状動脈硬化の発生には過酸化脂質が関与しています。過酸化脂質がが動脈の内皮細胞を傷つけ、内皮細胞で合成される抗動脈硬化性の物質の合成も阻害するのです。
さらに、過酸化脂質が生成する種々の分解産物が、血液中の低比率リポたんぱく質(悪玉コレステロール・LDL)と反応して酸化することによって、動脈の硬化に深くかかわると考えられています。

動脈硬化を防ぐビタミンE
ビタミンEは過酸化脂質の生成を抑える“抗酸化作用”を持っています。ですから、ビタミンEを十分に摂取すれば過酸化脂質の生成が減少し、血液の流れがスムーズになり、その結果、動脈硬化の発生を防ぐことになります。すなわち、しなやかな血管を維持でき、老化の防止につながるのです。


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