ビタミンEの抗酸化作用
動脈硬化や老年性痴呆、パーキンソン病、白内障などの病気にも、遊離基や活性酸素、過酸化脂質が深く関わっていることがわかっています。
ビタミンEには、老化の原因である過酸化脂質の生成を抑える“抗酸化作用”の働きがあるのです。
実際に、老齢のラットを使ってビタミンEを投与した実験では、はっきりとビタミンEの抗酸化作用の効果がみられました。
ビタミンEは不老不死の薬なのか?
ビタミンEが血管などの老衰を抑えられることは確かめられています。また、動物実験ではビタミンEを投与すると延命効果がみられることも判明しているのですが、人間にビタミンEを大量に投与して延命効果がみられたという臨床例はまだありません。
ですから、ビタミンEそれ自体が“不老不死の薬”であるかのように扱うには無理があります。しかし、ビタミンEの特徴はまさに抗酸化作用(老化防止)にあることは間違いないでしょう。
ビタミンE以外の抗酸化物
ビタミンE以外にも過酸化脂質の生成を抑えたり、遊離基を消去するビタミンやミネラルがあります。
代表的なものがビタミンCです。これは細胞膜以外のところで遊離基を消去します。またビタミンB2は、過酸化脂質を分解するグルタチオンペルオキシダーゼという酵素の働きを間接的に高めます。
さらにセレニウムやカロチン(ビタミンAのもとになる物質)、スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)酵素にも抗酸化作用があります。