ASTやALTの数値が低下
包接CoQ10を摂取している人の中に、肝機能の改善に効果が見られたとの声が多いことから、次のような試験を行ない、包接CoQ10の肝機能改善効果について調べてみました。
AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、旧:GOT)とALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ、旧:GPT)は肝細胞に含まれる酵素ですが、肝臓が障害を受け肝細胞が壊れると血中にもれ出します。そこで、血中のAST値、ALT値は肝機能障害の指標として用いられています。
AST、ALTとも正常値は三五以下(単位:IU/L)であり、40を超えると肝炎や脂肪肝、肝硬変、肝細胞がんなどが疑われます。
そうした疑いのある四〇歳代男性三人に、包接CoQ10、150mg(CoQ10を30mg含有)を一日一回、夕食後に摂取してもらい、摂取前と摂取六週間後のAST値、ALT値を比較したところ、三人とも異常な数値が低下し、肝機能の改善効果が示されました。
AST(IU/L) | ALT(IU/L) | |||
摂取前 | 摂取6週間後 | 摂取前 | 摂取6週間後 | |
47歳男性 | 44 | 24 | 41 | 28 |
48歳男性 | 78 | 62 | 33 | 35 |
46歳男性 | 26 | 19 | 110 | 84 |
経口投与でも改善効果を発揮
また、手術で胆管を閉塞し、肝機能障害を人為的に誘起したラットを用いた実験では、包接CoQ10の経口投与による肝機能の改善効果が確認されています。
注射での腹腔内投与の場合には、未包接CoQ10でも改善効果が認められるとの研究報告がありますが、経口投与したこの実験では効果が見られませんでした。