驚異の抗酸化力トコトリエノール

万病のもと「活性酸素」を抑えるスーパービタミンE

矢澤 一良 著 2000.08.10 発行
ISBN 4-89295-409-8 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


トコトリエノールの安全性と摂取量

驚異の抗酸化力トコトリエノール

適量は二五〜六〇r
トコトリエノールの安全性に関しては、人に一日当たり二四〇mgを、一八〜二四カ月投与しても、ネガティブな影響は何ら認められなかった、という実験データが出ています。
また、動物を使って行なった実験でも、毒性はまったく認められませんでした。
こうして安全性が実証されたトコトリエノールですが、では、私たちがストレスに負けない元気な体をつくるには、一日にどのくらいの量が必要なのでしょうか。
先の臨床実験では、対象者に一日二四〇mgのトコトリエノールを投与していますが、対象者は動脈硬化症や高脂血症などの病気を持つ患者さんです。したがって、健康な人が予防的に利用する場合は、二五〜六〇mg程度で十分でしょう。

アメリカで大人気
とはいっても、この量を日常の食事で取るのはどだい無理な話です。トコトリエノールをもっとも含むパーム油でも、一日に数十 ml 取らないと、クリアできない計算になるからです。
もしも、そんなことをしていたら、別の問題が発生しかねません。
そこで、前述のように、アメリカではすでに二年ほど前から、手軽に一定量のトコトリエノールを補給できる栄養補助食品が市場に登場し、大変な人気を呼んでいます。
そうした情勢に後押しされるように、日本の厚生省も動きはじめました。

栄養補助食品の仲間入り
これまで日本では、トコトリエノールは食品添加物(酸化防止剤)の認可は受けていたものの、栄養補助食品の素材としては取り上げられていませんでした。
それが一九九九年一月に厚生省より栄養補助食品にパーム油を使用し、トコトリエノールを成分として表示することが認められました。日本でも晴れて栄養補助食品の仲間入りを果たしたのです。
晴れて表舞台に登場したトコトリエノールですが、その有用性を考えると、今後、関連商品が栄養食品業界に一大旋風を巻き起こすことは間違いないように思われます。
トコトリエノールの本格的研究が始まってから、まだ十年足らずです。しかし、その研究データは実に膨大で、ここ五年間だけでも、一〇〇以上にのぼる論文が世界各国の研究機関から報告されています。
トコトリエノールが、いかに大きな可能性を秘めた物質であるか、この数字を見ただけでもおわかりいただけると思います。


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