美肌、目と脳を守るアスタキサンチン

活性酸素の害に対抗する海からの贈り物

矢澤 一良 著 2005.08.09 発行
ISBN 978-4-89295-604-X C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


肌のコラーゲンを守り、シミも抑制

美肌、目と脳を守るアスタキサンチン

お肌の大敵は紫外線
アスタキサンチンは、女性の美しい素肌を守る強い味方でもあります。
真皮層に活性酸素を生み出してコラーゲンを破壊し、シワの形成を促す重大な引き金になるのは、紫外線です。
紫外線は大きく3つに分けられ、波長の長いものから順に「UV―A」「UV―B」「UV―C」と呼ばれます。波長の短いほど皮膚への影響は強いのですが、「UV―C」と「UV―B」の一部はオゾン層で吸収されるので、地上に達する「UV―B」が肌の大敵となるわけです。

UV―Bの害を阻止
コーセー基盤技術研究所は、このUV―Bの照射による肌のダメージに対して、アスタキサンチンがどこまで効果を発揮するか、次のような動物実験を試みています。
実験では、体毛をそって皮膚を露出させたネズミ(ヘアレスマウス)の背中にUV―Bを1日1回照射し、アスタキサンチンを1日2回塗りながら、シワの出来具合、皮膚の弾力性の変化を調べました。
18週後、UV―Bを当てたあとにアスタキサンチンを塗っていた群は、対照群にくらべて、コラーゲンのダメージが少なく、肌の弾力の低下およびシワの形成が抑えられていたと報告されています。

シミが沈着するしくみ
太陽の紫外線(とくにUV―B)を長く浴びていると、皮膚が赤くなったり、ほてったりといった急性の皮膚炎が生じます。
そしてその後、表皮の最下層にあるメラノサイトと呼ばれる細胞で、盛んに黒色色素(メラニン色素)が作られ、皮膚が黒くなってきます。これが日焼けです。
日焼けは、紫外線から肌を守るための一種の防御反応で、通常、黒ずみは自然に消えていきます。
しかし、スキンケアを怠ったり、無防備な状態で紫外線を浴び続けたり、また加齢やストレスで肌状態が悪化していると、メラニン色素が表皮のあちこちに沈着し、シミ・ソバカスとして残ってしまいます。
アスタキサンチンには、そうした色素沈着を抑える働きもあります。


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