各種カロチノイドはガン・眼病対策に効果あり

特性の合わせ技でガンや白内障・黄斑変性症に勝つ

西野 輔翼 著 2003.02.14 発行
ISBN 4-89295-433-0 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


糖尿病や血管障害を予防する

各種カロチノイドはガン・眼病対策に効果あり

カロチノイドで糖尿病を予防
糖尿病の怖さは、さまざまな副作用がついてまわるという点にあります。たとえば、白内障を引き起こしたり、腎臓における血管障害であれば、腎不全を招いたりと、とどまるところを知りません。
そもそも血糖値が高くなる原因としては、糖化タンパクの蓄積が考えられます。これはタンパク質が変化したもので、活性酸素発生の原因物質となります。ということは、糖尿病を放置すれば、いずれはガンをも引き起こしかねないということになるわけです。事実、糖化タンパクが発ガンのイニシエーターとして働くことを動物実験で証明しました。
こうした万病の元となる糖尿病を予防するにはどうしたらよいか。その一つの選択肢として考えられるのが、常日頃からカロチノイドを摂取することです。
これまで述べてきたように、カロチノイドには活性酸素を除去するという、強力な抗酸化作用があるからです。

動脈硬化を防ぐ
血管が狭まったり、詰まることによって、十分な酸素や栄養が供給されなくなる症状が動脈硬化です。
動脈硬化が進行すると、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす恐れがあります。これらの疾病も、ガン同様、日本人の死因の上位を占めています。
動脈硬化は、主に脂肪物質が血管壁に蓄積されるために起こるわけですが、その進行を促進させるのが、悪玉コレステロール(LDL)といわれるものです。特に活性酸素によって酸化された「酸化LDL」が“超悪玉”なのです。
一方、血中のLDL濃度を低下させるのが、善玉コレステロール(HDL)です。
イスラエルのアビラム教授は、リコピンやβ‐カロチンといったカロチノイドが、血中のLDLの濃度を低下させることを明らかにしました。
カロチノイドの摂取によって、ガンや動脈硬化は未然に防げるというわけですが、カロチノイドが発揮する予防効用は、生活習慣病全般にわたっており、次章で詳しく述べるように、眼病に対しても優れた作用を秘めているため、ますます注目されるようになってきました。


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