活性酸素に攻め勝つアスタキサンチン

がん、心臓病、脳梗塞、糖尿病から美肌づくりまで

板倉 弘重 著 2001.09.19 発行
ISBN 4-89295-410-1 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


シワやシミのない美肌づくりにも

活性酸素に攻め勝つアスタキサンチン

活性酸素は肌も傷めつける
太陽の強い日差しを繰り返し浴びていると、シワやシミの原因になることはよく知られています。
これは太陽光線に含まれる紫外線が、皮膚の中に多量の活性酸素を生み出して皮膚に炎症を起こしたり、皮膚のハリを支えるたんぱく質を損傷したり、シミの原因となるメラニン色素の産生を促すためです。
加齢にともなう肌の変化は、その九〇%以上が太陽光線によって引き起こされるともいわれています。また最近は、オゾン層の破壊で紫外線のふりそそぐ量が増えたことから、若い世代でも皮膚のトラブルを訴える例が目立っています。
シワやシミのない美肌を守るには、体の抗酸化力を高めることが急務といえます。

シミの原因色素の合成が抑えられた
アスタキサンチンは、美肌づくりにも大きく貢献します。
アスタキサンチンを日常的にとっていると、紫外線によって生み出される活性酸素(一重項酸素)をすみやかに排除できますし、シワやたるみに対してはアスタキサンチンのプロビタミンA活性( 頁参照)も有効に働くと考えられます。
こうした美肌効果は、アスタキサンチンを外用で用いた場合にも得られます。 実際に、イタノ冷凍鰍フ山下栄次博士が、七名の人を対象に行なった調査ではアスタキサンチンを肌に塗布してから紫外線を照射したところ、シミの原因となる色素の沈着が抑えられたといいます。
また、コーセー化粧品の研究室で行なわれた試験管内の実験でも、アスタキサンチンが皮膚細胞(メラノーマ細胞)で作られるメラニン色素の量を抑えることが示されています。
シミやくすみのない美肌をつくるうえで、アスタキサンチンは最適というわけです。
最近は、アスタキサンチンを配合した基礎化粧品や洗顔料、美容液などが続々市場に登場し、紫外線対策の新戦力として大いに話題になっています。
危険な太陽光線から肌を守るには、アスタキサンチンの摂取に励むと同時に、そうした外用剤を上手に利用すれば、まさに鬼に金棒です。
また、化粧品としては、アスタキサンチンの赤橙色を生かした口紅も、大手化粧品メーカーから発売されています。


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