α−リポ酸で代謝促進、酸化と肥満に勝つ

ダイエットとアンチエイジングを進める抗酸化ネットワーク

矢澤 一良 著 2005.04.29 発行
ISBN 4-89295-603-1 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


α―リポ酸の研究のあらまし

α−リポ酸で代謝促進、酸化と肥満に勝つ

食品としての認可を受ける
別名「チオクト酸」とも呼ばれるα―リポ酸は、これまで日本では、肝臓などに対する医薬品として流通していました。そうした実績の下、2004年に厚生労働省により食品として認可され、α―リポ酸のサプリメント化が実現することになりました。
しかし、アメリカをはじめとする諸外国では、すでにα―リポ酸を使用したサプリメントが数多く出回っており、広く人々の間で利用されています。
また、ヨーロッパでは30年ほど前から高血圧や動脈硬化など、糖尿病による合併症の治療薬として使用されてきました。

類いまれな抗酸化力
そもそもα―リポ酸が発見されたのは1930年代のことで、50年になって初めて単離され、その翌年には分子構造が明らかになりました。
記録によると、1960年代にはキノコ中毒、重金属中毒といった中毒症の患者にも使用され、かなりの治療効果を上げていたようです。
しかし、α―リポ酸がにわかに脚光を浴びるようになったのは、何と言っても、その抜群の抗酸化力にあるといってよいでしょう。
1989年にα―リポ酸が抗酸化物質であることがわかって以来、研究に拍車がかかり、俄然、注目を集めるようになりました。
それまでは老化や生活習慣病の引き金となる元凶が「酸化」(活性酸素)であるとは知られていなかったので、α―リポ酸もそれほど重要視されていなかったのです。抗酸化の重要性が認識され始めるとともに、α―リポ酸に対する期待も大きく膨らんできたのです。


α−リポ酸の化学構造式 α−リポ酸の化学構造式

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